中古マンションのリフォームは、マンションごとのルールに則って行わなければなりません。リフォームの規模によって考えるべきことも異なりますので注意しましょう。
中古マンションのリフォームを検討するとき、「何か注意点はあるのだろうか」「事前の挨拶は両隣だけでいいのだろうか」「騒音トラブルになったらどうしよう」と不安は山積みですよね。
何かトラブルが発生したらと不安な方も、安心してください!これから中古マンションリフォームの注意点についてわかりやすく解説していきます。
1. リフォームの前提知識3つ
「リフォームをして自分の理想の部屋が作れる」と考えるだけでワクワクしますよね!ただし、具体的なリフォーム内容について検討する前に、リフォームの前提知識を身につけましょう。
中古マンションをリフォームする前に知っておくべき前提知識が3つあります。
①リフォームできない箇所がある
②仮住まいの必要性
③リフォーム費用の目安
それぞれについて解説します。
①リフォームできない箇所がある
マンションは戸建てと違い、リフォームできない箇所があります。
マンションには管理規約があり、リフォームできる範囲について指定されているためです。マンションという大きな建物の中にある一部屋が勝手にリフォームしてしまっては、他の部屋やマンション全体にトラブルを起こしかねません。
具体的には、マンションは専有部分と共用部分に分かれており、リフォームできるのは専有部分のみ。また、「室内=専有部分」ではなく、玄関扉や窓、バルコニーなどは共用部分に該当しているケースがほとんどです。
マンションによって専有部分と共用部分の括りが異なるため、注意しましょう。
②仮住まいの必要性
リフォームの規模によっては仮住まいが必要になります。
水回りの交換やクロスの貼り替え程度の工事内容であれば仮住まいは不要ですが、フルリフォームのように部屋全体をリフォームする際には仮住まいをしなければなりません。
仮住まいのために賃貸物件を借りる場合は、工期によって支払う賃料の総額も変わります。リフォーム費用に仮住まいの賃料が加わることで、金額が大きくなってしまうかもしれません。リフォーム会社と相談をして工事のスケジュールを組みましょう。
③リフォーム費用の目安
リフォームの費用はどれくらいかかるのかというのは、一番心配な点ですよね。お財布事情には限界があるでしょうし、お得に済ませられるのであればそれに越したことはありません。
一般社団法人住宅リフォーム推進協議会による2020年度住宅リフォームに関する消費者実態調査では、平均して356万円のリフォーム費用がかかっています。リフォーム検討時の予算平均が279万円であることから、実際には検討していたよりも多くの費用がかかってしまうことが読み取れます。
「何百万円も準備できなさそう」と感じる方も多いでしょう。しかし、356万円の内訳は自己資金だけではないのです。借入れや補助金などの制度を利用してリフォームを行なっている人が多くいますよ。
リフォームへの補助金などは自治体によって異なります。興味のある方は一度調べてみてくださいね。
2. 工事前の注意点3つ
ここからは、実際のリフォームにおける注意点をお伝えします。
リフォーム工事前の注意点は3つ。
①管理規約の確認
②管理組合への申請
③隣接住戸への挨拶
それぞれについて解説します。
①管理規約の確認
リフォーム前には管理規約の確認が必要です。
管理規約には、専有部分と共用部分の該当箇所がそれぞれ明記されています。また、専有部分の中でもリフォームしてはいけない部分や、床材の遮音等級の制限など独自のルールも記載されています。
リフォーム会社は管理規約の内容に則ってリフォームの計画を立てるため、必ずリフォーム会社と一緒に管理規約を確認しましょう。
②管理組合への申請
マンションのリフォームは管理組合へ申請を行い、承認を得なければなりません。
管理組合は、リフォーム工事の内容が管理規約の内容に合っているかのチェックを行います。また、マンションによって「リフォーム工事の◯日前までに申請」というルールが設定されているので、申請が間に合わなければその分工期が延びてしまう恐れがあります。
余計な費用や時間をかけないためにも遅れずに申請しましょう。
③隣接住戸への挨拶
リフォーム工事でのトラブルを防止するためにも、隣接住戸へ挨拶をしましょう。
「両隣だけでいいの?上下も必要?」と戸惑いますよね。リフォーム時の挨拶についても、マンションによって「左右の隣接住戸」「上下左右の隣接住戸」といったように管理規約に明記されていることが多いです。
中には、口頭での挨拶だけでなく書面による通知が必要なマンションもあります。
3. 工事中・工事後の注意点3つ
リフォーム工事中・工事後の注意点は3つです。
①仮住まいの確保
②工事状況の確認
③アフターサービスの内容
それぞれについて解説します。
①仮住まいの確保
大規模なリフォーム工事を行う場合、仮住まいをしなければなりません。
一般的な賃貸借契約の期間は2年間であることに加え、敷金や礼金の支払いが発生します。なるべく支出を抑えるには、リフォームが終わるまでの短期間だけ住める物件を探すのが◎です。
また、荷物を実家やレンタルトランクルームに分散させ、ウィークリーマンションやマンスリーマンションに一時的に住む方法もあります。
家族構成や荷物の量によっても適した方法は異なるため、自分たちに合った方法を選びましょう。
②工事状況の確認
リフォーム工事中は、定期的に状況を確認しに行く必要があります。
工事の進捗状況を確認するだけでなく、マンションの管理人と会話をし、騒音トラブルなどが発生していないかをヒアリングします。また、工事で出たゴミや汚れが共用部分に散らかっていないかも見ておくとよいですね。
もしゴミが散らかっているようなことがあれば、他の住人の迷惑になりますので、工事の責任者にその旨を伝えましょう。
③アフターサービスの内容
リフォーム工事後のアフターサービスの内容について、細かく把握しておくことも大切です。
アフターサービスの内容が不明確な場合、明確にしておかなければ後々トラブルになってしまう恐れがあります。
・アフターサービスの適用期間
・アフターサービスの適用箇所
上記のような内容は必ず確認しましょう。工事直後は使わなかった設備でも、「いざ使おうとした際に動かなかった」というトラブルも多いのです。
リフォーム工事が終わった際には、一度全ての設備を確認するのがおすすめです。
4. 売却予定の場合は不動産会社と相談
マンションのリフォームを検討している方の中には、将来的に売却しようと考えている方も多いのではないでしょうか。もしその中で「リフォームした方が高く売れそうだから」という理由でリフォームしようとしている方は、要注意!
築年数が経過したマンションの場合、購入してからリフォームすることを前提に検討している買主が多いです。リフォームはその人の趣味が出やすい部分でもあるため、リフォームの内容が買主の趣味に合うかはわかりません。
その場合、お金をかけてリフォームしたものの、高く売れずに損をしてしまうことも。近い将来に売却を検討している方は、不動産会社に相談してからリフォームするかしないかを判断することをおすすめします。
5. まとめ
中古マンションリフォームの注意点について解説しました。マンションの場合はリフォームできる箇所とできない箇所が厳密に分かれていることに加え、他の居住者への挨拶などリフォームの際にやるべきことがルールとして決まっています。
そのルールもマンションごとに異なりますので、トラブルを回避するためにも事前に調べて理解しておくことが重要!マンションのリフォームを検討している方は、ぜひ今回お伝えした注意点を参考にしてくださいね。
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