離婚すると、子どもと離れて暮らす夫に子どもとの面会の機会を与えることになります。でも、
・面会のペースはどれくらいにすればいいの?
・面会時に相手が無理な要求をしてきたらどうしよう……。
・面会交流がうまくいくようなルール決めの方法を知りたい!
など、いろいろと疑問や不安がありますよね。そこで今回は、離婚後の子どもとの面会ルールについて解説します。夫と子どもの面会交流を円満に継続させるポイントもお伝えしますので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
1.面会交流のルールを決める方法
ここでは、面会交流のルールを決める方法について解説します。
話し合いで決めるのが一番理想的ですが、うまくいかないことも多いでしょう。話し合いで解決しない場合は、「調停」や「審判」を家庭裁判所に申し立てることになります。
①両親間での話し合い
夫婦同士の話し合いで決めることは、主に以下の通りです。
・面会交流ができるか否か
・方法や回数
・面会場所
相手は子どもとたくさん会いたいので、「1週間に3日」「月に15回」など無謀な主張をしがち。
しかし、面会させる側としては
「会う頻度が多すぎると夫になついてしまうのでは……」
「そのまま子どもを連れ去って逃げないだろうか……」
など、不安な点がありますよね。話し合いで意見がまとまらない場合は、第三者に面会交流の判断をしてもらいましょう。
②面会交流の「調停」
話し合いがまとまらなかった場合、裁判所に面会調停を申し立てることができます。
面会調停とは、裁判所の「調停」を使って面会交流の内容を話し合う方法のこと。調停委員が夫婦の間に入りフォローしていく、いわゆる夫婦間の「仲介役」です。
夫から面会交流の要求があった場合に正当な理由なく拒否してしまったり、無視をしたりしたことを理由に、夫から「面会調停」を申し立てられるケースもあります。
そんなとき、調停委員が夫婦の間を取り持ってくれるので、夫婦がお互いに顔を合わせずに済み何かと安心です。
③面会交流の「審判」
調停でも話がまとまらなかった場合は、「審判」を行います。審判とは、事件を審理して判決を下すこと。
ドラマなどで、相手を証言台に立たせて口頭弁論をしていくイメージがあるかもしれません。しかし実際はそうではなく、審判ではお互いの意見や主張を書面にしてやり取りすることが多いです。
お互いの主張をまとめたうえで、面会の時間や日数が決まります。
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2.面会交流の取り決め内容は?
面会交流のペースや内容はどのように決めたらよいのでしょうか。これから詳しく解説していきます。
①家族ごとに取り決める内容はさまざま
家族の構成や状況によって取り決める内容は異なります。
・面会交流の頻度
・面会交流の時間
・面会交流の場所
・宿泊可能か
・学校行事への参加の可否
・プレゼントを贈ってもよいか
など、たくさんの内容を決めなければなりません。
子どもの年齢や生活リズムなどを考慮して決めることが最優先です。あくまでも「子どものための面会交流」であることを忘れないようにしましょうね。
②面会方法は状況次第で変えていくことも可
子どもの気持ちや生活を最優先に行うのが面会交流。状況次第では柔軟に対応することも必要です。
例えば、子どもに「もっと会う回数を増やしたい」「受験に集中したいから勉強を優先させたい」などの希望があるときは、できるだけ叶えてあげるようにしましょう。
3.面会拒否が認められるケース・認められないケース
「あの人に子どもを会わせるのは怖い」などの理由で、できるだけ面会させたくない方もいるのではないでしょうか。
ここでは、相手から面会を要望されたときに拒否が認められるケースと、認められないケースを紹介します。
①拒否が認められるケース
以下の場合は、相手からの面会を拒否できる可能性があります。
・相手が子どもを連れ去る恐れがある
・相手が子どもを虐待する恐れがある
・子どもが異常に面会を拒絶しているなど
なお、子どもが「パパに会いたくない」と言っていても、「本当はパパと会いたいのにママの顔色を気にして言っている」という場合もあります。子どもが突然「パパに会いたくない」と言い出したら、なぜ会いたくないのか、しっかり話を聞いてあげるようにしましょう。
②拒否が認められないケース
以下の理由では面会拒否ができません。
・相手のことが嫌いだから
・面会後に子どもがぐずるから
・再婚して子どもの新しい父親ができたから
あくまで「相手に会わせることが子どもにとってプラスになるか」が基準。「会わせたくない」というだけで面会拒否が認められるわけではないのです。
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4.面会を円満に継続させるポイント
ここでは、面会交流を円満に継続させるためのポイントを3つご紹介します。
①面会交流は「子どものため」のもの!
「面会交流の主役は子ども」と常に意識しておきましょう。
離婚したことを無理に理解させる必要はありません。離婚しても、子どもにとって「父親」「母親」であることには変わりないですよね。親の都合で面会の時間を急に変更する、面会をドタキャンするといったことがないように心がけましょう。
②子どもと勝手な約束をしない
例えば、「次はパパのところに泊まってもいいよ」「パパからプレゼントがあるよ」などの約束は避けてもらうのがベターです。
子どもと約束をしてしまうと、期待させて後からがっかりさせたり、甘やかしすぎたりしてしまって「心への影響」があまりよくありません。特に、約束を果たせなかったことで与えるストレスは大きいので気を付けてくださいね。
③相手の悪口を言わない
子どもの前で相手の悪口を言うのはNG。面会のたびに相手の文句を聞かされると、子どもにとって面会交流が重圧になってしまいます。
「離れているけど愛されているんだ」と子どもに感じてもらうことが、面会交流の目的の一つです。 大人として親として子どもの心を守ってあげましょう。
5.まとめ
面会交流で大切なのは、「子どもの利益と福祉を優先すること」です。
子どもがまだ小さいと、離婚という概念はまだよく理解していないかもしれません。しかし、子どもながらに「パパは家に帰ってこない」「いつも夜になったらバイバイするよね」などと察するようになります。
やがて不安な気持ちが蓄積されてストレスになり、ぐずりやすくなったり、わがままを言うようになったりすることもあるでしょう。無理に離婚について理解させなくてもよいですが、子どもに嘘はつかず、少しずつ説明していくことが必要です。
また、いずれ再婚すると面会交流が中断することもよくありますが、再婚しても子どものために面会交流を継続させることをおすすめします。
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