思い切って投資マンションを購入したものの、期待していたよりも家賃収入を得られず、売却したいと考えている方は多いのではないでしょうか。しかし、売却を希望していてもなかなか買い手が見つからず、困っている方も少なくないはずです。
本記事では、投資マンションが売れない理由をはじめ、必要な対策や具体的な売却方法をご紹介します。売却がうまくいかずに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
1.投資マンションが売却できない6つの理由
投資マンションは、一般的なマンションに比べて買い手が見つかりづらい恐れがあります。ここでは、投資マンションが売却できない6つの理由を詳しくご紹介しましょう。
①サブリースである
サブリース契約が締結されている投資マンションは、売却が難しくなるケースが考えられます。サブリース契約とは、オーナーが所有するマンションをサブリース会社が一括で借り上げる賃貸契約のことです。サブリース会社が転賃するため、オーナーは入居者の有無に関係なく家賃収入を得られます。
サブリース契約には空室リスクが少ないというメリットがある一方で、満室時の家賃収入は相場よりも安くなる傾向にあります。賃料相場が安くなってしまうと売却価格によっては利回りが悪くなるため、投資を目的とした買い手は見つかりづらいでしょう。
②売却するターゲットが限定されている
特定のターゲット層にしか売却が見込めない投資マンションは、売れにくい傾向があります。
例えば、次のような物件はターゲットが限定されてしまうでしょう。
・学生向けの一棟マンション
・高齢者向け住宅 など |
安定した需要が期待できる投資マンションに条件面で劣ってしまうことから、購入を控える方が多く存在します。
③オーバーローンになっている
オーバーローンとは、売却価格が不動産投資ローンの残債を下回っている状態のことです。つまり、マンションを売却してもローンを完済できない状況を指します。
残債があると投資マンションに設定されている抵当権を抹消できないので、原則として売却はできません。売却するためには残債を自己資金で支払わなければならず、不足分を補えない場合は売ることができないと覚えておきましょう。
④売却価格が相場よりも高値
売却できない大きな要因として、相場よりも売出価格が高いケースが考えられます。
売り主としては、少しでも高値で売却したいと考えるものですよね。しかし、買い主としては、利回りが少しでも良くなるように「安い金額で購入したい」と考える方がほとんどです。
相場よりも高値で売却活動を進めると、買い主とのニーズが合わず、スムーズに売却できない恐れがあると考えましょう。
⑤売却のタイミングが悪い
不動産売却には、売れやすい時期と売れづらい時期があります。特に投資マンションの場合は、金利が低かったり空室率が低かったりなどの好条件が重なると、購入したいと考える方が多くなるでしょう。
反対に、金利が高かったり市場が下落傾向にあったりするときは、買い手が購入を控える傾向にあるため、スムーズな売却活動は見込めません。
⑥十分な広告活動ができていない
仲介を依頼する不動産会社によっては、販売戦略が甘く、十分な広告活動ができないケースが考えられます。また、投資マンションの売却に精通していない業者に仲介を依頼してしまうと、知識やノウハウが乏しく、スムーズに売却活動が進まない恐れもあります。
さらに、不動産会社によっては「囲い込み」という販売戦略を取る場合があります。囲い込みとは、買い主と売り主の両者から仲介手数料を得ようとする行為です。囲い込みでは不動産会社の利益が優先されてしまうため、買い手が見つかりづらい上、売り手にとって不利な条件で売買契約が成立してしまいかねません。
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2.買い主が見つからない投資マンションを売却する方法
買い主が見つからない投資マンションを売却するための対策をご紹介しましょう。
①アンダーローンにしてから売却する
オーバーローンの場合は、アンダーローンにしてから売却するのがおすすめです。アンダーローンとは、不動産の売却代金でローンの残債が完済できる状態を指します。
最初はオーバーローンの状態であっても、運用を続けて返済していけばアンダーローンの状態になるでしょう。アンダーローンにすることで適正価格での売却が可能となり、買い手が見つかりやすくなります。
②空室を埋める
空室率の高い状態で売却しようとしても、買い手は見つかりづらいでしょう。なるべく空室を埋めた状態で売りに出した方が、スムーズに売却活動が進むはずです。
空室率を低くするためには、現状の賃貸条件を見直したり、広告活動を強化したりなどの対策が有効です。一度入居率が上がれば、買い主から収益性の高い投資物件と判断されやすくなるでしょう。
③ホームステージングを実施する
ホームステージングとは、一時的に家具やインテリアの装飾品を配置して、モデルルームのように演出する販売手法です。
空間をより広く見せられたり、居住空間のイメージが伝わりやすくなったりなどのメリットがあります。買い主に対して、より魅力的な物件としてアピールできるでしょう。
④売却価格を検討する
投資マンションの販売価格が市場価格よりも高い場合は、価格の見直しが必要です。相場を踏まえた適正価格を設定することで、売却できる可能性を高められます。
複数の不動産会社に査定を依頼して、所有する不動産の最適な売却価格がいくらかを見定めましょう。
⑤不動産会社を変える
不動産会社によって、得意とする分野はそれぞれ異なります。投資マンションを売却したい場合は、投資マンションの売買実績が豊富な不動産会社に仲介を依頼するのが鉄則です。
既に多くの顧客を抱えている、もしくは販売網が豊富な不動産会社に依頼することで、好条件での売却が期待できるでしょう。
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3.投資マンションを売却するまでの流れ
投資マンションを売却するための対策を講じながら、売却に向けた準備を進めていきましょう。
売却までの基本的な流れは、以下のとおりです。
1. 売却計画を立てる
2. 必要書類を準備する
3. 売却価格を検討する
4. 不動産会社を選定する
5. 売買契約を締結する
6. 決済、引き渡しを行う |
売却に際して必要な書類は多岐にわたるため、早めに準備しておきましょう。具体的には、次のような書類が必要です。
・賃貸借契約書
・登記事項証明書
・建物図面
・マンションの管理規約
・建築確認済証・検査済証
・登記済証・登記識別情報
・固定資産証明書 など |
信頼できる不動産会社に仲介を依頼し、短期間のうちに好条件での売却を実現させましょう。
4.まとめ
投資マンションを売却しようとしても、すぐに売れるとは限りません。投資用マンションは一般的な居住用マンションよりもターゲット層が限定され、買い手が見つかりにくいケースも多くあります。
スムーズに売却活動を進めるためには、仲介を依頼する業者選びも重要です。投資マンションの取引実績が豊富な不動産会社を見つけて、より高値での早期売却を実現させましょう。
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