中古マンションを購入しようと考えている人のなかには、リノベーションを検討している人も多いでしょう。限られた予算内でリノベーションをするためには、どの設備や箇所を対象に工事をするかを決めておく必要があります。
本記事では、中古マンションを購入する際に、最低限やっておきたいリノベーションを厳選してご紹介します。
1.中古マンションで最低限やるべきリノベーション
中古マンションをリノベーションする際に最低限やっておくべきことは、次のとおりです。
・破損や故障箇所の修理・修繕
・断熱性向上のためのリノベーション
・配管の交換 |
それぞれの内容を詳しくご紹介します。
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①破損や故障箇所の修理・修繕
中古マンションをリノベーションする際に最優先すべきことは、破損や故障している箇所の修理・修繕工事です。トイレや浴室、キッチンなどの日常生活で欠かせない設備が壊れていると、生活もままならないでしょう。
新生活を始める際に不自由さがあっては困るため、破損や故障している設備がないかを引っ越す前までに確認しましょう。
破損や故障することが多い箇所のリノベーション費用相場は、次のとおりです。
リノベーション内容 |
費用相場 |
キッチンや洗面所の水栓交換 |
5〜10万円前後 |
給湯器の交換 |
25〜35万円前後 |
内ドアの交換 |
3〜10万円前後 |
浴槽と配管の交換 |
180〜200万円前後 |
壁紙の張り替え |
1,100~1,500円/㎡ |
リノベーションにかけられる予算にもよりけりですが、上記の箇所については優先的に工事を進めましょう。
②断熱性向上のためのリノベーション
中古マンションを購入する際に、新耐震基準を満たしているかを確認する人は多いでしょう。しかし、耐震基準と同じように大切なのが「断熱性」です。断熱性能は、新耐震基準が設定されて以降もどんどん進化し続けており、新築マンションに比べて一般的な中古マンションは断熱性能が低い傾向にあります。
断熱性が低いと、次のようなデメリットが考えられます。
・冷暖房費の増加
・熱中症やヒートショックの発生リスクの増大
・風邪や感染症リスクの増大
・結露やカビによるアレルギーや呼吸器系のトラブルのリスク増大 |
断熱性能は、室内の温度を保つだけでなく、私たちの健康や生活の質にも深く影響を与えるものです。
断熱性の低い家では、夏場や冬場にエアコンをフル稼働させなければならず、電気代が大幅に増えてしまうでしょう。また、熱中症や、冬場の寒暖差によるヒートショックが発生するリスクも高まります。
室温が不安定になることで、風邪や感染症を引き起こす恐れもあります。免疫力が低いお子さんや高齢者にとっては、大きな健康リスクとなるでしょう。
さらに、断熱性が低いと、冬の寒い時期に窓や壁に結露が発生しやすくなります。結露が原因で窓枠や壁、クローゼットの内側などにカビが生えてしまい、アレルギーやアナフィラキシーショックを引き起こすケースもあるため、注意が必要です。
このように、断熱性が低いと生活の質が下がってしまう恐れがあります。特に、近年は電気代の値上がりが顕著ですので、光熱費を抑えつつ心地よく生活できる家づくりのためにも、断熱性を高めるリノベーションを検討しましょう。
断熱性を高める施工では、内装の下地である石膏ボードを取り外して断熱材を入れる必要があります。そのため、入居しながらのリノベーション工事は難しいとされており、入居前の工事がおすすめです。
窓の断熱性を高める施工としては窓ガラスを交換するのが一般的ですが、多くのマンションでは窓が共用部分に該当します。共用部分になっている場合は交換できないため、窓サッシを取り付ける工事を検討してください。
断熱のための施工には減税や補助金などの制度を利用できるケースもあるため、事前に確認しておきましょう。
③配管の交換
マンションの屋外を通る水道管や排水管などの配管は、共用部分に当たるため、管理組合が管理するのが原則です。しかし、部屋の中を通る配管は専有部分にあるので、所有者が管理しなければなりません。
築年数が古いマンションの場合は、配管が傷んでいるケースもあります。リノベーション工事をする際に、まとめて施工する必要があるかを検討しましょう。
配管の寿命は、種類によってさまざまです。主な配管の種類別の寿命は、次のとおりです。
素材 |
特徴 |
耐用年数 |
亜鉛メッキ鋼管 |
・耐用年数が短い
・赤水や漏水のトラブルが起こりやすい |
15〜20年 |
塩化ビニルライニング鋼管 |
・亜鉛メッキ鋼管よりも長持ちする |
20〜25年 |
ステンレス鋼管 |
・半永久的に使用できる |
30〜40年 |
ポリブデン管 |
・柔らかく取り扱いやすい |
30〜40年 |
架橋ポリエチレン管 |
・加工や工事がしやすい |
30〜40年 |
経年劣化しにくい樹脂製の配管が主流となったのが、2000年以降とされています。それ以前に建てられたマンションは、金属製の配管を使用している物件である可能性が高いといえるでしょう。
配管の状態をチェックするには、大きく分けて、所有者自身で確認する方法と業者に見てもらう方法があります。
所有者自身で確認する場合は、配管が露出している次のような部分を目視で確認します。
・洗面台やシンクの下
・メーターボックスの下
・給湯器の周辺など |
経年劣化していないか、水漏れをしていないかとともに、どのような素材が使われているかも併せてチェックしましょう。
自分でチェックするのが不安な場合は、不動産会社に確認するように依頼してください。修繕計画や履歴をもとに、配管がどのような状態かを確認した上で的確なアドバイスをしてもらえるはずです。
また、不動産会社のなかには、ホームインスペクションを請け負っている業者も存在します。
ハウスウェルでは、不動産のホームインスペクションのご依頼を受け付けています。中古マンションの購入を検討している人はお気軽にご相談ください。
配管の状態をチェックしたあとに配管工事が必要と判断された場合は、次のような交換費用がかかります。
設備 |
費用相場 |
一部のみの交換 |
全体の交換 |
給水管 |
1万円前後 |
10〜20万円前後 |
排水管 |
1万5,000円前後 |
30〜50万円前後 |
配管工事を行う場合は、床や壁の解体や内装工事なども必要となるため、かなり大掛かりになる可能性があります。入居前の段階で、リノベーションが必要であるかを確認しておきましょう。
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2.まとめ
限られた予算内で理想的なマイホームに仕上げるためには、リノベーションの優先順位を決めなければなりません。しかし、リノベーションについての知識や経験がないと優先順位をつけられなかったり、思ったよりも出費がかさんでしまったりする恐れがあります。
住みやすい家にリノベーションするためにも、信頼できる不動産会社に相談しましょう。
ハウスウェルは、埼玉県を中心にサービスを展開している不動産会社です。不動産の売買はもちろん、リフォームやリノベーション工事まで、不動産にまつわるあらゆる手続きを一貫してサポートいたします。ホームインスペクションにも対応しているため、中古マンションの購入を検討している人はお気軽にお問い合わせください。
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