近年の建材費や人件費の高騰を受けて、新築物件ではなく、中古物件の購入・リノベーションを希望する人が増えています。ただし、物件の購入とリノベーションにはまとまった費用がかかることも事実です。
本記事では、リノベーション資金の調達方法と、知って得する補助金の活用術を詳しく解説します。
1.リノベーション資金を調達する方法
リノベーションにかかる費用は、リノベーションをする範囲によって大きく異なります。
中古物件をフルリノベーションする際の相場は、マンションで600万円~1,800万円、一戸建てで500万円~2,000万円程度です。中古物件を購入する場合は、リノベーション費用に加えて物件の購入費もかかります。
ある程度まとまった自己資金を用意していたとしても、足りない場合は融資や補助金などを活用しながら資金を調達しなければなりません。
ここでは、リノベーション資金を調達する代表的な方法について詳しくみていきましょう。
①リフォームローンを活用する
リフォームローンとは、住宅の改修や修繕を目的としたローンのことです。リフォームローンという名称から「リフォーム」のみに適用されるものだと思われがちですが、リノベーションにも適用できます。
リフォームローンの特徴は、次のとおりです。
・「無担保型」と「有担保型」から選べる
・審査スピードが比較的速い
・住宅ローンに比べて金利が高めに設定されている
・返済期間が短く設定されている |
リフォームローンは、住宅ローンに比べて審査のハードルが低い傾向にあります。また、無担保型と有担保型から選べる点も借り入れしやすいポイントといえるでしょう。
一方で、住宅ローンに比べて金利が高く設定されており、借入可能額は低いため、まとまった資金が必要な場合は注意が必要です。
②【フラット35】リノベを活用する
【フラット35】 リノベとは、中古住宅の購入と併せて一定の条件を満たすリフォームやリノベーションを実施することで、【フラット35】の借入金利を当初5年間にわたって引き下げられる制度です。
【フラット35】リノベには、次の2つのタイプが存在します。
・リフォーム一体タイプ:中古住宅を購入し、購入者自身でリフォームをする
・買取再販タイプ:住宅販売業者がリフォームをした中古住宅を購入する |
戸建てやマンションも対象で、「省エネルギー性」「耐震性」「バリアフリー性」「耐久性・可変性」などの項目を満たすリフォームを行う必要があります。予算上限に達したらその時点で申込受付が終了するため、【フラット35】リノベの利用を検討する場合は、なるべく早めに手続きすることをおすすめします。
住宅の条件や利用条件などの詳しい内容については、【フラット35】 リノベの公式ページをご確認ください。
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③住宅ローンを活用する
一般的に住宅の購入で活用される住宅ローンですが、条件次第ではリノベーションにも活用できます。具体的には、現在住んでいる物件の増改築や改装、水回り設備の交換や改修、省エネ改修工事などです。
住宅ローンの特徴は、次のとおりです。
・借入限度額が大きい
・金利が低く、借入期間も長く設定されている
・審査が厳しい傾向にある
・物件を担保にしなければならない |
住宅ローンは借入限度額が大きく、低金利で借入期間も長く設定されているため、まとまった費用を必要とする方におすすめです。ただし、リフォームローンに比べて審査が厳しい傾向があり、購入する物件を担保に入れる必要がある点にも注意しなければなりません。
金融機関によって、リノベーション目的で住宅ローンを借り入れる条件は大きく異なります。利用する際は申し込み条件を確認しましょう。
④補助金や助成制度を利用する
補助金や助成金制度を利用するのもおすすめの方法です。ここでは、リノベーションで活用できる補助金や助成制度を紹介しましょう。
(1)介護保険
住宅改修には、介護保険も適用されます。支給限度基準額(20万円)の9割(18万円)が上限です。
具体的には、次のような改修工事が対象です。
・手すりの取り付け
・段差の解消
・引き戸の取り替え
・和式便器から洋式便器への取り替えなど |
上記のような改修工事を希望する場合は、担当のケアマネージャーに相談した上で手続きを進めていきましょう。
(2)子育てグリーン住宅支援事業
子育てグリーン住宅支援とは、環境に配慮した住宅づくりを推進するために設けられた補助金制度です。断熱性能の向上や高効率給湯器の設置など、省エネ性能を高めるリフォームが対象となり、新築だけでなく住宅のリフォームにも適用されます。
「開口部の断熱改修」「躯体の断熱改修」「エコ住宅設備の設置」の全てのカテゴリーにおける改修工事を実施した場合で上限60万円、いずれか2つのカテゴリーにおける改修工事を実施した場合で上限40万円の補助が受けられます。
詳しくは、国土交通省の子育てグリーン住宅支援事業公式サイトをご確認ください。
(3)長期優良住宅化リフォーム推進事業
長期優良住宅化リフォーム推進事業とは、既存住宅の性能を長期優良住宅と同等の水準まで引き上げるリフォームを支援する補助金制度です。
耐震性や省エネ性、バリアフリー性などを総合的に向上させることを目的としており、長期間にわたって住み続けられる住宅づくりを支援します。補助率は補助対象費用の3分の1、補助限度額は1戸あたり80万円です。
詳しくは、長期優良住宅化リフォーム推進事業の公式サイトをご確認ください。
2.リノベーション費用を借り入れる際の注意点
リノベーション費用を借り入れる際の注意点は、次のとおりです。
・リフォームローンは借入期間が短く、金額も少ないケースが多い
・住宅ローンよりも金利が高いケースが多い
・住宅ローンの借り入れは難しいケースが多い
・つなぎ融資が必要になる場合もある |
リフォームローンは借入期間が短く、借入金額も少ないケースが多くみられます。また、住宅ローンよりも金利が高く設定されるケースが多い点にも注意が必要です。金利にどの程度差が生じるのか、月々の返済額がどの程度になるのかをシミュレーションした上で、無理のない範囲で借入金額を決めましょう。
また、現在住んでいる住宅をリノベーションする目的だけでは、住宅ローンの借り入れができないケースが多い点も理解しておかなければなりません。
さらに、中古住宅を購入してリノベーション工事を行う場合は、リノベーション工事が完了して引き渡しがされる前に住宅の購入費用を支払う必要があります。住宅ローンの融資が始まるまでの期間に、つなぎ融資を活用しなければならないケースもあるでしょう。
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3.まとめ
中古物件をリノベーションする際の資金調達方法や、知って得する補助金の活用術を詳しくご紹介しました。今回触れた補助金制度以外に、国や自治体が用意している補助金制度もあるため、お住まいの自治体にどのような制度が用意されているかをチェックしてみましょう。
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