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不動産売却コラム
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2026-10-16
結論からお伝えすると、12月〜1月の売却は「売り出し物件が比較的少ない時期に、目的のはっきりした買い手と出会える」チャンスがあります。一方で、年をまたぐかどうかで、税金の負担や手続きのスケジュールが大きく変わる時期でもあります。
年末年始は不動産市場が静かになると思っていませんか?実は、転勤や新生活に向けた住み替え需要、売り出し物件の少なさなど、この時期ならではの売却チャンスがあります。
ただし、「12月に引き渡すか、1月に引き渡すか」で、譲渡所得税(売却益にかかる税金)の税率が変わるケースもあります。何も知らずに日程を決めると、ケースによっては数十万〜数百万円単位で損をするおそれがあるのです。
本記事では、埼玉県で不動産売却を検討している方に向けて、12月〜1月の売却市場のリアルと、後悔しないための価格戦略・スケジュール・税金のポイントを、プロの視点で解説します。
年末年始は、不動産市場が冬眠状態だと考えられがちです。確かに、春や秋に比べると内見の数は減る傾向にあります。
一般に、新年度を控えた2〜3月と、秋の9〜10月は取引が活発になりやすいといわれます。一方、12月〜1月は年末年始の休業もあり、動きが落ち着きやすい時期です。
しかし、この時期に物件を探している買い手は、真剣度が非常に高いのが特徴です。その「静かさ」こそが、売り手にとってのチャンスになります。
年末年始に物件を探す買い手には、明確で切実な理由があります。例えば、企業によっては年明けから春にかけて人事異動の内示が出るため、新年度に向けて住まいを探し始める人がいます。
冬に家探しをする買い手の主な事情は、次のとおりです。
注目したいのは、冬の買い手は「必要に迫られて探している」という点です。期限があるため、条件に合う物件が見つかれば判断が早く、成約までスムーズに進みやすくなります。
内見は「少数精鋭」
冬は内見の総数は減りますが、1組あたりの検討度は高い傾向にあります。繁忙期のように1日に何件も回る買い手が少なく、1つの物件にじっくり時間をかけて見学するケースが多くなります。
周辺環境をしっかり確認する
休暇を利用して、駅まで実際に歩いたり、スーパーや学校の位置、夜の雰囲気を確かめたりする買い手もいます。
日本銀行は政策金利の段階的な引き上げを続けており、変動金利型の住宅ローンの金利も上がりやすい環境にあります。
このため、買い手は次の点をこれまで以上に慎重に見ています。
その一方で、「今後さらに金利が上がる前に決めたい」と、購入を急ぐ買い手もいます。
金利が上がる局面では、買い手の予算の上限が下がりやすくなります。強気すぎる売り出し価格では、内見にすらつながらないおそれがあります。売り出し前に、最新の金利水準で「買い手がいくら借りられるか」を考え、そこから逆算した価格設定を不動産会社と確認しておくことが、損をしないための第一歩です。
不動産の売却では、「ライバルが少ない」ことが大きなアドバンテージになります。
年末年始は、売り出しを年明けや春に先延ばしする売り手も多く、新たに売りに出される物件が少なくなりやすい時期です。
競合する物件が少ないと、買い手は多少の条件の違いがあっても、その物件を前向きに検討しやすくなります。
例えば「さいたま市大宮区、築20年、3LDK」の物件の場合、繁忙期には似た物件が並び、「もう少し新しい物件を探そう」と比べられがちです。冬は似た物件が少ないため、比べられて候補から外れるリスクが下がります。
ただし、埼玉県は首都圏の中でも売りに出される物件が多いエリアです。冬は競合が少なくなりやすいとはいえ、「時期が有利だから売れる」とは限りません。写真や物件の見せ方、そして価格設定で、ほかの物件と差をつけることが大切です。
冬の買い手は期限があるため、気に入った物件があれば早めに申し込む傾向があります。さらに比べられる物件が少ないので、条件が合えば早く成約に至るケースもあります。
不動産ポータルサイトでは、物件を「新着順」「価格順」などで並べ替えて表示できます。新しく掲載される物件が少ない時期は、あなたの物件が新着として目に留まる期間が長くなりやすいのがメリットです。
だからこそ、掲載を始める時点で写真・間取り図・説明文を万全にしておくことが重要です。最初の印象が弱いと、せっかくの新着期間を無駄にしてしまいます。
比べられる物件が少ない時期は、買い手が「他にもっと安い物件があるはず」と強く値引きを求めにくくなることがあります。
値引き交渉を見越して、最初から大きく上乗せした価格にすると、かえって問い合わせが減ってしまいます。「この価格なら納得」と思える根拠(近くで実際に売れた価格・リフォーム履歴・管理状況)を資料でそろえておくことが、価格を守るいちばんの方法です。
「冬は不動産が安くなる」というイメージを持つ方も多いでしょう。実際はどうなのでしょうか。
実際の価格は、季節よりも次のような要因から大きな影響を受けます。
国土交通省が毎年公表する地価公示(1月1日時点の土地の価格)の最新の結果では、埼玉県の住宅地の平均変動率は+2.0%、商業地は+3.2%で、上昇が続いています。
相場より高すぎれば売れ残り、安すぎれば損をします。冬の売却では、次のポイントを意識しましょう。
1. 相場調査を丁寧に行う
次の条件で似た物件を探すと、おおよその相場が見えてきます。
2. 「売り出し価格」と「実際に売れた価格」を区別する
ポータルサイトに載っているのは、売り手が希望する「売り出し価格」です。実際に売れた価格は、国の公的なサイトでも調べられます(3-4参照)。
3. 物件の強みを価格の根拠にする
年末年始の売却活動では、内見の準備や休業期間、税金など、この時期ならではの注意点があります。ここでは、冬の売却で押さえておきたいポイントを順に確認します。
冬の内見では、買い手は「この家は暖かいか」「光熱費はどのくらいか」を無意識にチェックしています。
暖房・温度管理
照明と時間帯
玄関周りの清潔さ
年末年始は、不動産会社・金融機関・法務局などが休業します。一般的には12月29日頃から1月3日頃までですが、日程は会社や機関によって異なるため、早めに確認しておきましょう。
売り出しタイミングの目安
金融機関の営業日に注意
買い手の住宅ローン審査や、売り手側の住宅ローンの完済手続き(抵当権の抹消)には、金融機関の営業日が必要です。年末に決済・引渡しを予定する場合は、余裕を持って日程を組みましょう。
ここは、年末の売却で最も損をしやすいポイントです。
つまり、年をまたいで1月に引き渡すだけで、「短期」から「長期」に変わったり、軽減税率の対象になったりするケースがあるのです。
購入したのがちょうど5年前・10年前の前後に当たる方は、契約前に必ず、購入日と引渡し予定日を不動産会社や税理士と照らし合わせてください。
転勤が決まってから慌てて売り出すと、値下げを急がされる原因になります。時期の目安は次のとおりです(実際の日程は物件や手続きによって異なります)。
埼玉県内でも、交通アクセスや住宅の種類によって、買い手の層は異なります。地域ごとの土地の価格水準は、国土交通省の「地価公示」や埼玉県の「地価調査」で、同じ基準で比べることができます。
JR大宮駅を中心に複数の路線が乗り入れ、東京方面へのアクセスに優れたエリアです。最新の地価公示でも、大宮駅西口周辺の地点が県内上位の価格となっています。
売却のコツ
東京への通勤圏として人気があり、ファミリー層からの住み替え需要が見込めるエリアです。
売却のコツ
周辺エリアでは、地元で長く住む家を探す買い手が中心になることが多くあります。地域の事情に詳しい不動産会社と一緒に、売り出し方を決めることが大切です。
売却のコツ
ここでは、年末年始の売却で活用できる主な制度や税制優遇を順に確認します。
自分が住んでいた家を売った場合、所有期間に関係なく、売却益(譲渡所得)から最高3,000万円を差し引ける制度です。
主な要件(国税庁『No.3302 マイホームを売ったときの特例』)
注意点
売った年の1月1日時点で所有期間が10年を超えるマイホームは、3,000万円特別控除と併用して、税率を軽くできます。
所有期間がちょうど10年前後の方は、引渡しを年明けにするだけで、軽減税率を使えるようになる場合があります(4-3参照)。
売却と購入を同時に進める「買い替え」では、次の特例も検討できます。
これらの特例は、直近の税制改正で適用期限が延長されています。ただし、新居の立地(災害の危険が高い区域など)によっては対象外となる見直しもあります。利用を考えている方は、事前に税理士や税務署へ確認しましょう。
資金面の注意点
売却した年の翌年2月16日〜3月15日に確定申告をします。12月に引き渡した場合は、その数か月後に申告期限がやってきます。
主な必要書類
購入時の書類が見つからず、購入費用が分からない場合は、売却価格の5%を購入費用とみなす方法(概算取得費)もあります。ただし税負担が大きくなりやすいため、書類は売り出し前に探しておくのが損をしないコツです。
相続した不動産を売って得た利益には、相続税ではなく譲渡所得税がかかります。
相続した不動産を売るときに確認したい制度は、次のとおりです。
空き家特例の手続き:空き家の特例を使うには、物件がある市区町村が発行する「被相続人居住用家屋等確認書」が必要です。申請の窓口・必要書類・発行までの期間は自治体によって異なるため、早めに市区町村の担当窓口へ確認しましょう。
特例の要件は細かく、使えるかどうかで税額が大きく変わります。売り出し前に、税理士や税務署に相談しておきましょう。
年末から1月の不動産売却は、市場が静かに見えても、競合が少なく、真剣な買い手と出会えるチャンスの時期です。一方で、税金・金利・休業期間という、この時期特有の落とし穴もあります。
後悔しないための押さえどころ
年末年始の売却は、計画的に進めることで大きなチャンスに変わります。さいたま市、川口市、越谷市、春日部市、上尾市など、埼玉県内での売却でお悩みの方は、早めにプロへご相談ください。
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