「子どもが独立して親の役目を果たした」「夫が退職して家にいる時間が増えるのがストレス」「今までの我慢に限界がきた」などの理由で、長年連れ添った夫婦でも離婚を選択する方が増えています。
夫婦が熟年離婚にいたる背景には一体何があるのでしょうか。そこには今までの長い間の我慢があり、不満が爆発し非常に固い意志で離婚を決断される方が多いようです。
今回は、夫婦が熟年離婚をする具体的な原因や熟年離婚を選択することで注意すべき点、また、熟年離婚をすることでどんな良いことがあるのかを詳しく解説していきます。
1.熟年離婚の原因で多いのは!?
長年連れ添ってきた夫婦があっさりと離婚を決めてしまうのなぜでしょうか。ここでは、熟年離婚の原因で代表的なものを3つご紹介します。
①夫の定年退職
夫の定年退職をきっかけに離婚を決意する女性の方が多いようです。今まで会社でばりばり働いていた夫が、定年退職後は1日中家にいるというケースがほとんど。
夫が仕事をしている間に近所のママ友とおしゃべりをしたり買い物に出かけたり、趣味の時間を作ったりできていたのに、夫が退職してほとんど家にいたら、今まで気軽にできていたことがしにくくなってしまいますよね。
そうなると、妻としては今までの生活リズムが崩されてストレスがたまってしまうでしょう。
中には、「夫の定年退職で受け取る退職金から財産分与としてお金をもらえるため、離婚後の生活費として使おうと夫が定年になるまで我慢して待っていた」という方も。
また、妻のほうからだけではなく、夫のほうから離婚を切り出すパターンもあります。「定年退職後は自分の第二の人生として好きなことをして生きていきたい」という男性も多く、自由な人生のために離婚を決断するんですね。
②子どもが独り立ち
子どもが小さいと、子どものためを思って離婚を我慢する方も多いでしょう。日ごろからケンカばかりしていて仲の悪い夫婦が離婚まで至らないのは、このような事情があることも考えられますよね。
しかし、子どもが大きくなり、独立して生活ができるようになれば、子どものために働く必要がなくなるので「もう離婚しても大丈夫だろう」と真剣に考えるようになります。
離婚したくてもできずに我慢してきた方が、子どもが独立したタイミングで「えい!」と離婚を決意し、相手をびっくりさせるケースも多いのです。
③単純に我慢の限界
夫の定年退職や子どもの独り立ちをきっかけに離婚を検討するのも結局は我慢の限界によるものではありますが、その他の原因も「我慢が限界に達して爆発した」というケースがほとんど。
「結婚したころは家事や子育ても手伝ってくれていたけど、それは最初のほうだけで、全然家事や育児に積極的ではなかった」
「結婚前は気づかなかったけど、結婚したとたんギャンブルや博打にお金を使うギャンブル好きな人だった」
など、様々な不満が爆発して離婚に至ります。
こうした「単に我慢の限界がきた」というケースでは、離婚を切り出された相手は原因がよく分からないので混乱してしまうことが多いでしょう。
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2.熟年離婚でつらいこと
熟年離婚をすることでいくつかつらい思いをしてしまうことも。ここでは3つご紹介します。
①生活が苦しくなる
これまで生活のほとんどを配偶者の収入に任せていた方は、熟年離婚後の生活が苦しくなる覚悟が必要です。
例えば、パートしかしてこなかった方が熟年離婚をすると、収入が極端に少なくなって苦労することに。離婚後に正社員として働こうと思っても、経験がないまま年齢を重ねていた場合は難しいでしょう。
熟年離婚をする場合は、家を売却して現金化し、まとまったお金で不動産投資を行ったり、家賃収入で生活していくことを検討したりすると良いかもしれません。財産分与や年金分割、離婚後の仕事についても準備し、夫婦でしっかりと話し合いをしておくことが大切です。
②子どもに心配をかけてしまう
子どもが独立しているケースが多いのが熟年離婚。ですが、熟年離婚をすることで、どちらかの介護が必要になった場合に子どもが介護を行う必要が出てきます。
「万が一親の介護が必要になると、子どもへの負担がかかってしまう」と知っておきましょう。
ちなみにその心配は、2世帯住宅を建てたり、子どもの住む近くに家を購入したりすることで軽減できますよ。
③今後の生活が孤独で寂しい
寂しさや孤独を感じることもあるでしょう。子どもも独立していることが多いので、離婚をしたら一人暮らしをすることになります。
例えば、仕事一筋で頑張ってきて家事や料理は妻に任せっきりになっていた夫は、離婚をすると一人で何でもする必要がありますよね。でも食事や家事がうまくできずに、孤独を感じてしまうかもしれません。
さらに、趣味がなかったり友だちが少なかったりすると、熟年離婚後はとくに孤独を強く感じてしまうでしょう。
最悪の場合うつ病になる恐れもあるので、「熟年離婚後は孤独を感じることが多い」ということをしっかりと理解しておいてください。
3.離婚後の不安は「不動産」が救う!?
熟年離婚によって生活が苦しくなることは悩みどころですよね。しかし、熟年離婚にはその悩みを解決するメリットもたくさん。そのメリットは、不動産の処分や運用をうまくやっていくことで生まれます。
離婚後の生活費をしっかり確保するために、土地や建物を売却するのがおすすめ。婚姻中に夫婦が購入したり建築したりした家であれば、売却したお金を財産分与で分けることになり、まとまったお金が入ります。
そのお金で、新たな土地に子どもとの2世帯住宅を建てたり、新築アパートを建てて家賃収入で生計を立てたりすることが可能ですよ。
ただし、どちらか一方が離婚後も家に住み続ける場合には、様々な手続きや面倒なお金の振り分けなどが必要。それらを自分一人で行うにはたくさんの労力や時間がかかります。
そんな面倒なことは、弁護士や司法書士と連携している不動産会社に相談しましょう。弁護士、司法書士、不動産会社が揃うことで、離婚・不動産の名義変更・不動産の売却や運用などにまとめて対応できてとても便利です。
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4.まとめ
いかがでしたか。今回は、熟年離婚をする原因や熟年離婚のメリット・デメリットを紹介しました。
熟年離婚によって今までのストレスや不満から解放され、第二の人生を謳歌することが可能になります。残りの人生を自分の趣味や遊びなどの好きな時間にあてることができるのは最高ですよね。
その反面、生活費の心配や孤独を感じてしまうこと、子どもに心配や迷惑をかけることにもなりかねません。
夫婦の財産分与でまとまったお金が手に入るなら、子どもと一緒に暮らす家や子どもの近くに住める家の購入を検討してみてはいかがでしょうか。また、離婚後の生活費が心配なら、家を売却したお金でアパートを建てて家賃収入で生計を立てることも可能。
熟年離婚をした後に後悔しないように、事前にプロに相談してみましょう。きっとあなたに合う的確なアドバイスで悩みや不安から解放してくれるはずです。
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